頑張っているのにスコアが伸びない。もしかして、やり方が間違っている?
TOEICのスコアを伸ばしたくて、時間をつくってコツコツ勉強しているのに「なぜかスコアが伸びない」「やってるのに効果を感じない」と感じたことはありませんか?
もしあなたが、そんな違和感やモヤモヤを感じているなら、もしかしたら“やっている勉強法が間違っている”のかもしれません。英語の学習では、頑張り方を間違えると、いくら努力しても実力に結びつかないことがあります。
本記事では、実際にTOEIC260点から600点を達成した筆者の経験から、「一見よさそうに見えるけれど、600点を目指すなら今はやらなくていい勉強法」を3つに絞ってご紹介します。
あなたの努力をムダにしないためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
結論:TOEIC600点には、以下の3つの勉強法は不要です
- リスニングの音声を聞き流す学習
- 洋書・洋画を使った楽しい学習
- 模試を解いたら終わりの学習
それぞれについて、なぜ避けるべきなのか、わかりやすく解説していきます。
1. リスニングの音声を聞き流す学習
英語がほとんど聞き取れないうちは、ただの「聞き流し」ではリスニング力は伸びません。
聞き流しても、なぜ聞き取れるようにならないのか?
「耳を慣らすためにとにかく英語を聞けばいい」と考える人がいるかもしれませんが、初心者にとって、それは非効率です。
英語が聞き取れない原因は、①単語の意味がわからない、②音のつながりや文構造を理解していない、このどちらかです。英語をひたすら聞き流していると、勉強しているような感覚になるかもしれませんが、結果的には時間を浪費することになります。
じゃあ、どうやって勉強したらいいのか?
リスニングに限らず、単語や文法、発音の基礎を一つずつ理解していくことが前提になります。こちらはリスニングと並行して勉強していきましょう。
まず、TOEIC公式問題集のリスニングパートのスクリプト(音声の英文のことです)を確認しましょう。ここで、意味のわからない単語や文構造があれば全て確認してください。
スクリプトの英文を読んで意味がわかるようになったら、次に音声を聞きます。
最初はスクリプトを見ながら、次にスクリプトを見ないで聞いてみましょう。
この時に短い英文であれば意味を覚えてしまっているので、聞き取れてるような感覚になりますが、音のつながりが聞き取れているか確認する必要があります。
これは音声に合わせて、英文を同じように発音してみることで確認できます。この時にうまくいかなければ、想像していた発音と、実際の発音が違うことに気がつけると思います。
この「違い」をひとつずつ埋めていくことこそが、リスニング力の向上に直結します。
最初はとても難しいので、Part1やPart2の短い英文を使って挑戦してみてください。
内容を理解して聞く学習が効果的
英語初心者にとっての聞き流しは、勉強している気分になるだけの方法です。内容を理解し、集中して聞く学習に切り替えましょう。
👉🏻やることリスト:スクリプトを確認しながら、音声を聞く丁寧な学習をしましょう。
2. 洋書・洋画を使った楽しい学習
洋書を読んだり、洋画を観たりしながら英語を学ぶーー。一見すると「楽しみながら勉強できる理想的な方法」のように思えるかもしれません。でも、TOEIC600点を目指す社会人にとっては、実はかなり遠回りになる可能性が高いのです。
なぜ“楽しい学習”ではスコアが上がらないのか?
最大の理由は、学習効率の悪さです。
洋書や洋画に出てくる英語は、語彙も文法もスピード感も、TOEICとはかなり異なります。日常会話、スラング、文学的な表現が頻繁に登場し、TOEICで求められる「ビジネス英語」「定型表現」「公式的なやりとり」とはかなり違います。
さらに、初心者が洋書や洋画に手を出すと、ほとんどの表現が理解できず、結果として「雰囲気だけを追う」ことになり、スコアアップにつながりません。
じゃあ、どうやって勉強したらいいのか?
私も英語に苦手意識があるにもかかわらず「楽しいほうが続くはず」と思い、楽しみながら勉強できる方法を模索しました。その経験から、TOEICの教材を使った勉強をコツコツ継続するのが、目標に向かう最短ルートであると断言できます。
誤解しないでいただきたいのは、「洋書や洋画が悪い」ということではありません。TOEIC600点を目指している段階では、非効率なので、やるべきではないということです。
洋書や洋画は、TOEIC600点を突破したあと、800点代を目指す時に、「リスニング力をさらに磨く」「多読で語彙力を伸ばす」「英語に触れる習慣を作る」などの目的で使えば、大いに意味があります。
この記事を読んでくださっている方の、最初の目標はTOEIC600点のはずなので、まずはそのための専用の教材を使って地道に勉強するのが、結果的にいちばん効率がよく、最短でゴールに到達する方法です。
楽しさより「効果が出る」学習方法
「楽しくないと勉強が続かない」と思う人もいるかもしれません。でも、成果が出始めれば、学習自体が楽しくなります。
TOEIC対策の学習には、単語の暗記、文法の確認、リスニングやリーディングの問題演習など、一見地味な作業が多いです。というか地味なことしかないです。しかし、それらをしっかり積み重ねていけば、必ずスコアに反映されます。
できることが増える、昨日わからなかったことが今日はわかる、スコアが少し上がってきたという感覚が「もっとやろう」というモチベーションになり、“楽しさ”になっていきます。
遠回りせず、TOEIC教材に集中する
英語に触れる時間を増やすこと自体は悪くありません。でも、「TOEIC600点」というゴールがあるなら、TOEIC向けの教材に集中したほうが、確実に近道です。洋書や洋画は、600点を取ってから始めるのでも遅くはありません。
👉🏻やることリスト:TOEICの教材に集中して、地道な努力を積み重ねましょう。
3. 模試を解いたら終わりの学習
TOEICの模試は、自分の実力をチェックするために欠かせません。ですが、「とりあえず解いて答え合わせして終わり」になっている人は要注意です。
模試は“実力の測定”であって、“学習”ではない
模試の目的は、「今の実力を測ること」と「弱点を見つけること」です。
ですが、模試を「ただ解くこと」で満足してしまうと、同じ間違いを繰り返すことになります。
たとえば、
- 間違えた問題の解説をさらっと流して終わりにしている
- リスニングの音声を聞き直していない
- なぜその選択肢を選んだのか自分でも整理できていない
- 適当に選んだけどあっていたので、よしとした
こんなことはありませんか?
私も以前、模試を解いて疲れ果ててしまい、その後の復習がおろそかになってしまうことがありました。
あとで振り返ると、間違えた理由がわからず、結果的に同じミスを繰り返していました。
模試の“答え”ではなく“思考”を振り返る
スコアアップのために必要なのは、「正解かどうか」だけではなく、「なぜその選択肢を選んだか」という自分の思考の振り返りです。
- 「時間が足りなかったのか」
- 「設問のキーワードを見逃したのか」
- 「語彙の意味を取り違えたのか」
こうした分析を通して初めて、本当の弱点が見えてくるようになります。
結論:模試は「復習込み」で力になる
模試は、復習して初めて“学習”になります。
ただ解くだけでは、“実力の測定”としての価値しかありません。
👉🏻やることリスト:模試を解いたら、必ず振り返りメモを作り、ミスの原因を書き出しましょう。
まとめ:努力の方向を間違えなければ、必ず600点に届く
TOEIC600点を目指すためには「正しい努力」をすることが重要です。今回ご紹介した3つの勉強法――
- 聞き流しだけのリスニング
- 洋書・洋画による楽しそうな学習
- 復習なしの模試の解きっぱなし
これらは、勉強に時間をかけているわりには、スコアアップにはつながりにくい方法です。
「本当に必要なことだけに集中する」ことで、あなたの努力はスコアに反映されるようになります。遠回りせずに、TOEIC600点を最短で突破しましょう。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
とみいち